World

物語のはじまり

殺される限り生き返って、金にも女にも困らない。
そこに押し寄せるのは――限りない退屈と、絶望だ。

特殊能力を持つ人類”サヴァン”としてとある組織に所属し、享楽的な生活を送っていた主人公・ユニ。

しかし、極東の地に降り立った途端、何者かに襲われ命を落とし――

【教会】と【組織】が支配する世界

Re;quartz零度の世界では、全世界人口の90%以上が同じ一神教を信仰しており、
唯一の巨大宗教団体【教会】が政財界全てを支配している。

【教会】を裏で支える【組織】の暗躍により、
【教会】は全世界の掌握に至った。

正確には、【組織】に所属する特殊な人間【サヴァン】の能力を使い——
【教会】に抵抗する勢力を歴史の闇に葬ってきた、血塗られた歴史である。

物語の舞台、【極東】の現状

かつて極東で栄えた国、“皇国”は【教会】が支持する連合軍に敗れた。
現在は極東の全国各地に【教会】が存在し、人々は平穏な生活を送っている。

しかし、かつて“皇国”で優遇されていた皇族の分家筋や華族の末裔達は、
保守団体【会議】を結成し、極東を【教会】の支配から解放するべく現在も暗躍していた……

極東地域の【教会】の統括や【会議】への警戒を行うため、都には【組織】の“極東支部”が存在するが
任務にあたる職員はごく少数。

基本的には、平和で辺鄙な地の果て——それが極東だった。

【教会】

世界を支配するほぼ唯一の宗教の母体。総本部が欧州にあり、全世界に支部が存在する。どんなに小さな街でも必ず1つは祈りを捧げる場として教会があり、その権力は絶大。一方近年は都市部で「無神論者」が増えており、教会は憂慮している。

【組織】

主人公(ユニ)、マナ、リオ、ニジョウが所属する、「教会」と表裏一体を成す世界的機関。
存在は公にされておらず、教会の汚れ仕事を一手に引き受ける。
全世界に支部があり、教会を拠点とし活動している。

【サヴァン】

血統・人種に関わらずごく稀に出生する、組織・教会の中枢にしか知られていない存在。
全世界に百人程しかおらず、その殆どを組織が掌握している。組織にとってサヴァンは重要な資源であり、1人でも多くサヴァンを管理下に置く事を主眼に据えている。

サヴァンの能力は以下のふたつ。
①他者に殺されると、翌日の零時に蘇る。
②紐付けと特定の条件を満たすことで、同じ日が永遠に続く“リセット世界”を引き起こす。また、リセット世界の存在を知覚できる。

【紐付け】

サヴァンのパートナーとして組織での職務にあたる。組織内での出世が約束されており、志望者は多いが、その実態はリセットを起こす為に犠牲となる人材。

【極東】

物語の舞台となる地方。かつて横浜と呼ばれた街が今の都であり、極東支部もこの街に存在する。

【五皇(ゴコウ)】

極東が【教会】の支配下におかれる前、帝国主義体制だった時に代々国のトップを務めていた5つの一族のこと。現在も旧皇族の扱いを受け、一部の保守層からは圧倒的な信奉を集める。
五皇の一族は以下の5つ。
一宮(イチミヤ)/二条(ニジョウ)/九条(クジョウ)/近衛(コノエ)/鷹司(タカツカサ)

【会議】

極東に、かつての国家“皇国”を再興することを至上目的として活動する保守団体。全員が表の顔を持つ秘密結社であり、実態は謎に包まれている。